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観光のかぎ握る 創業62年愛知牧場の尾関信一さん(米野木町)


ID番号 N21059  更新日 平成28年10月1日

「牧歌的な香り」大切に 動物たちと触れ合ってほしい

 日進市民なら、一度は遊びに出掛けたことがある愛知牧場は、昭和29年の創業から今年9月で62周年を迎えた。約20ヘクタールの牧場には、160頭の乳牛、50頭の馬のほか、羊、ヤギなどかわいい動物が出迎えてくれる。乳搾りやバター作りの体験、乳製品の販売、季節に応じた花畑の迷路などがあり、土曜日曜を中心に多くの観光客が訪れている。

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「何度でも遊びにきてください」と話す尾関さん(愛知牧場)

日進村を開墾

 愛知牧場の創業は、経営する愛知兄弟社の代表取締役社長・尾関信一さん(68)の祖父の故尾関誠一さんの代にさかのぼる。戦後の昭和21年、それまで毛織物工場を営んでいた誠一さんが中国上海から帰国し、食糧難に悩む状況を見て、入植・開墾した。
 誠一さんが、名古屋と挙母(豊田)の間を電車が通るうわさを聞いて取得した荒れ山だった。その面積は、現在の牧場のほか、高速道路をまたぐ愛知池の一部、愛知国際病院などを含む約36ヘクタールにおよんだ。
 昭和23年に「信愛農場」と命名。同じ年に尾関さんが生まれた。以来、立体農業を取り入れ、乳牛と果樹園の酪農を営み、昭和44年に牛乳工場を完成させ、初代「アイボクミルク」が誕生した。
 尾関さんは祖父の言葉〈天の時、地の利、人の和〉を紹介する。「『天』は日本が経済成長する流れ、『地』は今の発展を予見して開墾したこと、『和』は家族や身内の協力と苦労です。おじいさんには先見の明があったと思います」

観光牧場への転換

 尾関さんは平成3年に、4代目社長に就任した。都市部の酪農が経営難に直面するなか、それまでの酪農一筋から、生産現場を気軽に楽しめる場として開放する、いわゆる「観光戦略」に方針を転換した。
 人気商品のソフトクリームの販売、乗馬クラブやパターゴルフ場の開業、バーベキューガーデンを新設し、観光牧場としてのイメージを高めた。主力商品「あいぼく牛乳」をブランド化し、都市から車で1時間程度で出掛けられる都市近郊型牧場に発展した。 今では、ジェラートやクッキー、生キャラメル、ケーキなど、数々のヒット商品が登場した。牛乳の年間生産量は、約800トン。その半分が「あいぼく牛乳」になっている。

動物との触れ合いを楽しむ家族連れでにぎわう牧場

教育と娯楽

 食糧増産の時代を経て、自然の恵みを共感できる牧場を開放している。そこには「教育」と「娯楽」を掛け合わせた「エデュテインメント」の要素が盛り込まれている。尾関さんは、「生きた体験や教室」が大切だと強調し、「家でペットを飼えない子や、ジャガイモに土が付いていると汚いと思う子もいる。そんな子が牛の温もりや臭さを体験すれば、きっと命の大切さを想像できる」と説く。
 思い出深いエピソードもよみがえる。25年前、地元の幼稚園児たちに牧草畑で芋掘りを体験させた。その園児が大きくなって母親になって、再び親子で来てくれた。「遠足や家族で出掛けた思い出はずっと記憶に残っている。その場所に自然と戻ってきてくれることはうれしい」と微笑む。

地域ブランド

 日進市では、東名高速道路におけるスマートインターチェンジのほか、「道の駅」の整備に向けて検討が始まった。「観光協会」の設立に向けた計画も始まり、愛知牧場周辺の観光や産業の発展にも期待がふくらむ。 愛知牧場が抱える課題は、土曜日曜など休日の交通渋滞だ。ゴールデンウィークには周辺の施設に駐車場を借りるほど盛況で、大混雑する。一方で平日や冬場の観光客をいかに増やすかが、今後の経営のかぎを握っているという。この時期はハロウィンのセットを登場させるなど、イベントに趣向を凝らす。
 全国の多くの地方自治体が、農産物、特産品などの地域資源をブランド化し、観光振興や地域活性化に取り組んでいる。 愛知牧場にも、名物のミルクや手作りジェラートなどがあり、十分日進市が誇るブランドになり得る。祖父が開墾した牧場は尾関さんにとって人生そのものだ。「日進の後世に『牧歌的な香り』がするこの環境を残さなければならない」という強い使命感がある。
 牧場にはいろんな魅力が詰まっている。尾関さんは「美味しさの秘密は空腹と楽しさ。新鮮な牛乳やスイーツ、バーベキューも味わってほしい。何度でも遊びにきてください」と話している。

問い合わせは、愛知牧場(0561・72・1300)へ。

牧場には魅力がいっぱい詰まっている。

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